書類の保管どうしてますか?
私がかかわっている企業は、非常に紙の書類が多いのです。とにかく、記録・記録・記録、直筆のサイン・サイン・はんこ!など手書きが多く、そして保管期間が「永久」といわれる書類もあります。
そんなこんなで大量の段ボールが山積みされ、倉庫も不足、なんとかならないかと相談を受けた為、少し調べてみました。 ※お仕事の関係上、クラウドストレージは調べていません。
書類を保管・配送してくれる会社
取り引きのある大手企業さんに伺ったところ、その企業では書類の保管・配送などをしてくれる管理会社へ依頼しているとのことでした。
ざっとググってみると、
サービス名 | 会社名 | 箱の大きさ | 初回預入 | 月額保管料 | 取出時送料 | 再預入時送料 | 溶解処理 |
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スマート書庫 | 三井倉庫 | 103(43×32×28) | 800 | 100 | 無料 | 500 | 500 |
セービングBOX | 大塚商会 | 3辺合計115cmまで | ? | 120 | 800 | ? | 900 |
書類保管ドットコム | ストレージサービス | 割引が多く比較しにくい | - | - | - | - | - |
永久保管の書類を考えると、維持費は増加する一方ですね・・・。
記録媒体の保管を考える
紙そのものではなく、可能であれば別の小さな媒体に保管することも考えてみました。
まず気になるのが、記録媒体の種類と保存期間です。これについては、わかりやすくまとまった「記録媒体の保存条件と推定寿命」,「各種記録メディア別に比較した寿命年数」というサイトがあり参考になりました。
上記サイトでは、媒体別の推定寿命が次のように記載されていました。(ハードディスクについては、複数サイトからの情報)
記録媒体 | 推定寿命 |
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CD-R | 10~30年 |
長期保管用ブルーレイ | 100年~ |
ハードディスク | 10年程度 |
フロッピーディスク | 20年以上 |
磁気テープ | 30年以上 |
紙(酸性紙) | 50~150年 |
マイクロフィルム | 約500年 |
紙(中性紙) | 250~700年 |
まとまった形で見ると、デジタル系の媒体は保管可能期間が短く定期的に更新する必要がありそうです。アナログ系(紙・マイクロフィルム)の媒体は、基本的に保管可能期間が長く長期保管に適しているように見えます。
保管可能期間以外に「改竄」についても検討をする必要があるのですが、デジタルデータの場合どのように保証するのか難しい問題も抱えています。紙の場合も物によっては改竄可能なため保証面や運用についても検討する必要があります。
ここまでの情報では、保管サイズや保証について考えるとマイクロフィルムが優勢にみえてきます。次は費用面ですが、マイクロフィルムの撮影費用がなかなか見つからなかったので参考価格ですが A3 サイズで 300円 というサイトがありました・・・。
これらの媒体以外に、上記サイトでは紹介されていなかった長期保存可能な光ディスク M-DISC というものも見つけることができました。
M-DISC は、色素層の化学変化を用いて記録する光ディスクとは異なり、高出力レーザーで物理的な凹みを作って記録するそうです。読み込みは普通のドライブで読めるようですので候補にあがりそうです。(三菱ケミカルメディア)
とりあえずまとめですが、現実的なところ長期保管用のブルーレイやNASを併用して数年単位のメンテナンスでしょうか。