WindowsへTomcat8.0.32をインストールする
Windows7にTomcat8.0.32をインストールし、サービスとして起動するまでの設定を行います。
環境
設定は、次の環境で確認しています。
- Windows7(64bit)
- JDK 8u74
- Tomcat 8.0.32
Tomcat 8.0.32のインストール
準備:JRE7 又はそれ以降のインストール
Oracle Technology Network からJRE又はJDKをダウンロードします。
ここでは、「jdk-8u74-windows-x64.exe」をダウンロードしインストールします。
環境変数の設定
JDKを使用するため、環境変数を設定します。
[コントロールパネル - システム]をクリックし表示されたダイアログの「システムの詳細設定」をクリックします。
「システムのプロパティ」ダイアログが表示されるので、「詳細設定」タブの「環境変数」ボタンをクリックします。
「システムの環境変数」にある「新規」ボタンをクリックします。
表示されたダイアログの「変数名」にJAVA_HOMEと入力します。「変数値」にインストールしたJDKのパス(ここでは、C:\Program Files\Java\jdk1.8.0_74)を入力し、「OK」をクリックします。
次にシステム環境変数の「Path」を選択し、「編集」ボタンをクリックします。表示されたダイアログの「変数値」にJDKのbinフォルダを追加します。
%JAVA_HOME%\bin
※「;」セミコロンで区切って、元の変数値へ追加します。
コマンドプロンプトで次のコマンドを実行し、バージョン情報が表示されれば準備完了です。
c:\> java -version
java version "1.8.0._74"
Tomcat 8.0.32のインストール
Apache Tomcat から「64-bit Windows zip」をダウンロードします。
ダウンロードしたファイルを任意のフォルダへ展開します。
ここでは、「c:\apache-tomcat-8.0.32」フォルダへ展開します。
環境変数の設定
Tomcatの実行に必要な環境変数を設定します。
「変数名」にCATALINA_HOMEと入力します。「変数値」に展開したTomcatのパス(ここでは、c:\apache-tomcat-8.0.32)を設定します。
CATALINA(カタリナ)とは:アメリカ、カルフォルニア州のサンタカタリナ島から名付けられたようで、Servletコンテナの事を指すようです。
setenv.batの作成
必須ではないですが、いくつかのパラメータが適用されるようsetenv.batを作成しておきます。
c:\apache-tomcat-8.0.32\binフォルダにsetenv.batファイルを作成し次の設定をしておきます。
set JAVA_OPTS=%JAVA_OPTS% -Xms128m -Xmx1024m -XX:MaxPermSize=256m -server
※注意:setenv.batは、startup.batまたはcatalina.batから呼び出されるためサービスとして実行する場合は適用されません。
Tomcatの起動と停止
最低限の設定は出来たので、Tomcatを起動します。コマンドプロンプトで次のコマンドを実行しTomcatを起動します。
c:\apache-tomcat-8.0.32\bin\startup.bat
Tomcatが実行されると「Windowsセキュリティの重要な警告」が表示されるのでTomcatが通信できるようネットワーク上での通信を許可します。
任意のブラウザーを起動し、アドレスに「http://localhost:8080/」と入力します。
ブラウザに次のようなTomcatのページがと表示されればTomcatが正常に動作しています。
おまけ:Tomcatを起動する方法として、次のコマンドでも起動することができます。
c:\apache-tomcat-8.0.32\bin\catalina.bat start
Tomcatを停止する場合は、次のコマンドでも停止します。
c:\apache-tomcat-8.0.32\bin\shutdown.bat
Webアプリケーションマネージャの設定
今回インストールしたTomcatには、標準で「Manager Application」(Webアプリケーションマネージャー)というWebベースのアプリケーションがあります。
Manager Applicationには、次の機能が用意されています。
- WebアプリケーションのWarファイルを指定したコンテキストパスでアップロードし、デプロイする。
- サーバ上の任意のパスに配置したWebアプリケーションをデプロイする。
- デプロイしたWebアプリケーションの状態を表示する。
- デプロイしたWebアプリケーションを再起動する。
- デプロイしたWebアプリケーションを削除する。
それでは、Webアプリケーションマネージャが使えるよう設定していきます。
confフォルダにあるtomcat-users.xmlを次のように編集します。
<tomcat-users ...>
...省略...
<role rolename="manager-gui"/>
<user username="admin" password="pass" roles="manager-gui"/>
</tomcat-users>
ここでは、ユーザー名を「admin」、パスワードを「pass」と設定しています。
設定ファイルを保存したらTomcatを再起動します。
任意のブラウザーを起動し、アドレスに「http://localhost:8080/manager/html」と入力します。
認証画面が表示されるので、tomcat-users.xmlに設定したユーザーとパスワードを入力します。
ログインに成功すると**「Tomcat Webアプリケーションマネージャ」**画面が表示されます。
Tomcatをサービスへ登録
コマンドプロンプトを起動し次のコマンドを実行します。
c:\> apache-tomcat-8.0.32\bin\service.bat install
Installing the service 'Tomcat8'
Using CATALINA_HOME: "C:\apache-tomcat-8.0.32"
...省略...
The service 'Tomcat8' has been installed.
サービスの登録が成功するとサービス名「Apache Tomcat 8.0 Tomcat8」という名前で登録されます。
Windows起動時にサービスが実行されるようにするには、サービスのスタートアップの種類を「自動」に設定します。
登録したサービスを削除するには、次のコマンドを実行します。
c:\> apache-tomcat-8.0.32\bin\service.bat remove
以上でTomcat 8.0.32のインストールは完了です。
サービス登録時のオプション設定(メモリチューニング等)
startup.batなどで起動する場合、setenv.batや環境変数(CATALINA_OPTS)などに設定を指定できますが、サービスとして起動する場合この設定は反映されません。
サービスとして起動させる場合、binフォルダにあるtomcat8w.exeを使用して設定します。tomcat8w.exeを実行し表示されたダイアログにある「Java」タブを選択します。
この画面にあるJava OptionsやInitial memory pool,Maximum memory poolなどに必要な設定を行います。