エクスポート(EXPORT)
Oracleから提供されているユーティリティのエクスポート(EXPORT)は、データベース内のデータをダンプファイルとして出力してくれます。エクスポートでは、データベース全体を出力したりテーブル単位で出力することができ、他の環境へコピー(インポート)を作成することもできます。
エクスポートのモード
エクスポートユーティリティでは、出力する単位が4種類用意されています。
- 全データベース
- SYSトリガー以外全てのオブジェクト[FULL = Y]
- 表領域
- 指定した表領域内のオブジェクト[TABLESPACE = (テーブルスペース名1,テーブルスペース名2,・・・)]
- ユーザー
- 指定したユーザーが所有するオブジェクト[OWNER = (ユーザー名1,ユーザー名2,・・・)]
- 表
- 指定した表[TABLES = (テーブル名1,テーブル名2,・・・)]
全データベースの例
exp SYSTEM/パスワード@db1 FULL=y FILE=fullexp.dmp GRANTS=y ROWS=y log=exp.log
指定できるパラメータ
expコマンドの引数に上記モードいづれかとパラメータを指定します。
パラメータ | 概要 | 値 | デフォルト |
---|---|---|---|
BUFFER | 行のフェッチに使用されるサイズ(バイト単位) | バイト数 | OSによる |
COMPRESS | エクステントを整理する | yまたはn | y |
CONSISTENT | 読み取り一貫性を維持してエクスポート | yまたはn | n |
CONSTRAINTS | 表制約のエクスポート | yまたはn | y |
DIRECT | ダイレクトパスエクスポートの使用 | yまたはn | n |
FEEDBACK | プログレスバーの表示単位(10の場合、10行で1つ) | 行数 | 0 |
FILE | ダンプファイル名 | ファイル名(パス) | expdat.dmp |
FILESIZE | 1ダンプファイルの最大サイズ | nKB | 2G又は無制限 |
GRANTS | オブジェクト権限のエクスポート | yまたはn | y |
INDEXES | インデックスのエクスポート | yまたはn | y |
LOG | エクスポート時のログ保存先ファイル名 | ファイル名(パス) | なし |
PARFILE | パラメータが格納されているファイルを指定 | ファイル名(パス) | なし |
QUERY | 表モード時にWHERE句を指定して抽出 | "WHERE ・・・" | なし |
ROWS | 表のデータ行をエクスポート | yまたはn | y |
STATISTICS | インポート時のオプティマイザの種類を指定 | 種別 | ESTIMATE |
TRANSPORT_TABLESPACE | トランスポータブル表領域のメタデータをエクスポート | yまたはn | n |
TRIGGERS | トリガーのエクスポート | yまたはn | y |
パラメータファイルの例
パラメータファイルの指定方法
exp SYSTEM/パスワード@db1 PARFILE=params.dat
パラメータファイルの例
FILE=expdat.dmp
TABLES=(emp,dept)
GRANTS=y
INDEXES=y